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知事提案説明

平成28年第332回定例会 知事提案説明


 本日、第332回兵庫県議会の開会にあたり、県政推進に日頃からご指導いただいている議員の皆様に感謝を申します。

(日村議員の逝去)
 去る5月4日に日村豊彦議員が急逝されました。日村議員の御霊に対し、謹んで哀悼の意を表します。
 日村議員は、昭和62年、兵庫県議会議員に初当選されて以来、8期27年余にわたり、地域の振興と地方自治の発展に尽力してこられました。
 この間、第106代兵庫県議会副議長への就任を初め、行財政構造改革調査特別委員会委員長、議会運営委員会委員長、第4代関西広域連合議会議長などの要職を歴任されました。その誠実で責任感あふれるお人柄に加え、卓越した行動力と指導力をもって、本県の財政再建、各地の地域振興、県・議会の調整、そして郷土但馬では、但馬・理想の都の祭典開催や山陰海岸ジオパークの推進など、県政推進に多大の貢献をいただきました。
 生前の数々のご功績をしのび、衷心より感謝の誠をささげますとともに、心からご冥福をお祈りします。
 なお、日村議員の逝去に伴い兵庫県議会議員豊岡市選挙区補欠選挙が6月19日に実施されるため、準備経費を含め5月12日付けで平成28年度一般会計補正予算の専決処分を行い、これに伴い専決処分の承認を提出しました。よろしくお願いします。

 提出議案の説明に先立ち、諸般の報告をします。

 第1は、平成28年熊本地震への対応です。

 熊本地震の発生から1ヶ月半が経過しました。
 活断層による直下型地震により、熊本県を中心に大きな被害が生じました。犠牲となられた方々のご冥福をお祈りします。また、長い避難所生活や今なお続く余震の不安など、被災者の皆様に、心からのお見舞いと一日も早い復旧・復興をお祈りします。
 関西広域連合及び構成府県市では、阪神・淡路大震災、東日本大震災の経験と教訓活かし、持てる力を結集して、被災地支援を行っています。

(応援要員等の派遣)
 まず、迅速に被災地の状況把握と実情に即した支援をするため、地震発生から約1時間半後に、本県から先遣隊を現地に派遣しました。
 関西広域連合としては、主として激甚地である益城町、大津町、菊陽町を中心に支援しています。4月16日に現地支援本部を設置、同20日には支援の本格化に伴い3町に現地連絡所を設置しました。
 これまで本県をはじめとする構成府県市で、避難所運営や家屋被害認定などの支援チームを構成し、市町村を含め延べ約4,500人の職員を派遣してきました。現在も、91人が現地で支援し続けています。
 また、本県としてもいち早く、緊急消防援助隊や災害派遣医療チーム、医療救護班など、救急・救助への支援を行いました。保健師・栄養士、震災・学校支援チームの派遣など段階に応じた支援を続けています。
 神戸市も指定都市市長会の枠組みにより、これまで延べ約3,100人を派遣し、現在も9人が支援を続けています。

(救援物資の提供とボランティア活動の支援)
 避難所等の生活を支援するため、本県から、アルファ化米2万4千食、毛布2万7千枚、仮設トイレ512基などの救援物資を提供しました。
 現地ニーズを的確に把握するため、ボランティア総括コーディネーターを派遣し、被災家屋の片付けなど支援を行っています。被災者の生活支援など復旧・復興期におけるボランティアの協力は不可欠であるため、ひょうごボランタリープラザを中心に支援していきます。
 「熊本地震復興サポート事業」を創設し、NPOやボランティア団体等による復興支援の取組を支援します。

(被災地への広域支援)
 被災者の広域避難支援として県営住宅100戸を用意するとともに、兵庫県義援金募集委員会を設立し、ふるさとひょうご寄附金として義援金を募集し、被災地支援に役立てることとしています。
 被災地では、鉄道や主要な道路が復旧し、ライフラインの回復が進むなど、ようやく緊急・応急対応期を脱しつつありますが、依然として約8千人の方が避難所等で不自由な生活を余儀なくされており、被災者の生活再建に向けた取り組みはこれからが本番です。
 引き続き、倒壊家屋の解体・撤去や仮設住宅の早期建設、農業を中心とする産業復興など、復旧・復興の進展に伴う課題に対応した支援に取り組んでいきます。

 第2は、安全・安心の確保です。

(防災・減災対策の推進)
 熊本地震では、改めて自然の脅威と危機管理の重要性を痛感しました。
 南海トラフ地震への備えとして、地震・津波被害想定を踏まえた「南海トラフ地震・津波対策アクションプログラム」について、ハード・ソフトの両面にわたり推進します。
 道路、橋梁、下水道施設などの耐震化や防災対策も進めます。
 本年11月13日には世界津波の日の関連事業として、南海トラフ地震による津波浸水想定の全地域15市町を対象に、避難行動に重点をおいた実践的な住民一斉避難訓練を行います。本県で初めて実施するもので、県民と行政の災害対応力を高めることをめざします。

(風水害等への備え)
 まもなく増水期に入ります。
 近年頻発する風水害に備えるため、河道の拡幅や洪水調節池の整備等の総合治水対策を行うとともに、護岸の整備など再度災害防止対策を進めます。また、河川中上流部の治水安全度が低い箇所の河道拡幅や越水防止対策を、今年度から実施します。
 治山ダムや砂防えん堤の整備、災害に強い森づくりを進めるとともに、土砂災害特別警戒区域の新規指定に取り組みます。
 災害発生想定時までの対策をシナリオ化したタイムラインの作成や避難情報の発令予告などを盛り込んだ「避難判断のガイドライン」を改定しました。今後、迅速かつ適切な対応を各市町に促します。
 国、県、市町、自衛隊、警察、消防等の関係機関と地元自治会、企業などが一堂に会し、5月14日に揖保川水系総合水防演習を実施しました。「いつか起きる災害に備えて、地域のちからで守っていく」をテーマに、総勢約1,500人が参画し、越水や漏水に対応する水防工法や救助など、実践的な訓練を行いました。引き続き水防体制を整え、水害に備えていきます。

第3は、地域創生の推進です。

(地域創生の総合的推進)
 平成27年10月の本県人口は、553万6,989人とこの5年間で5万1,144人が減少しました。また平成27年中には、20歳代、30歳代を中心に、前年を上回る7,409人の転出超過となりました。一方、合計特殊出生率は、前年を0.02ポイント上回る1.43、出生数は4万4千人台を維持しています。若者の転出抑制や子育て支援など、人口増に向けた取組を進めていかねばなりません。
 地域創生戦略の着実な推進を図り、その実効性を確保するため、平成28年度アクション・プランを取りまとめました。今後、地域創生戦略会議において意見を聴取し、プランを決定します。
 プランには、@人口の「自然増対策」「社会増対策」「地域の元気づくり」に関する平成31年までの年次目標、A戦略に定めた70の施策毎に、120項目の総括的な重要業績評価指標を設定するとともに、Bその達成に資する560項目、総額4,912億円の事業を盛り込んでいます。
 プランに掲げた取組にあたっては、これまで以上に県と市町が協調し、異なる個性を持つ「地域と地域」「人と人」の連携により、兵庫の総合力を発揮していきます。
 戦略の実施状況については、地域創生戦略会議において重要業績評価指標を活用した課題・成果の分析及び検証を行い、9月定例県議会にご報告します。

(就職支援に関する協定締結)
 若者流出対策として、県内企業への就職を増加させることが必要です。首都圏からのUJIターン就職を促進するため、本年4月、本県として初めてとなる就職支援協定を東洋大学と締結しました。カムバックひょうご東京センターとも連携し、きめ細かな情報提供を行います。今後、他の大学との就職支援協定についても進めていきます。

(日本遺産の認定)
 平成28年度日本遺産に、「『古事記』の冒頭を飾る「国生みの島・淡路」〜古代国家を支えた海人(あま)の営み〜」が認定されました。淡路島を舞台に貴重な遺跡や多様な文化遺産として今も残る海の民の足跡を、国生み神話に関連づけたストーリーとして展開する提案が実を結んだ結果です。
 兵庫は地域ごとに多様で豊かな文化が育まれ、「生野鉱山と馬車の道」など数多くの日本遺産候補があります。
 篠山、淡路に続き、日本遺産の認定に向けて積極的に取り組みます。

 第4は、経済雇用対策です。

(本県の経済雇用状況)
 本県の経済・雇用情勢は、一部に足踏みがみられるものの、基調としては緩やかに持ち直しています。個人消費が横ばい傾向で推移するなか、企業の生産活動に動意がみられます。雇用は、有効求人倍率、新規求人数とも高い水準が続いています。
 他方、海外経済の減速や円高の影響が懸念されるため、引き続き先行きを注視していく必要があります。

(成長市場の開拓)
 それだけに、兵庫のイノベーションと新産業の創出が不可欠です。ひょうご科学技術協会は大学や研究機関に対する創造的・萌芽的研究へ助成し、学術研究開発を支援しています。
 また、健康・医療、環境・エネルギーなど成長産業分野の産官学の共同研究を進めるとともに、中小企業のイノベーションを促す兵庫県COEプログラム推進事業を積極的に展開しています。

(公共事業等の早期執行)
 平成28年度の予算執行にあたり、切れ目のない景気の下支えを行うため、公共事業等の発注をできる限り前倒しすることとし、上半期契約目標率を80%に設定しました。
 工事発注にあたっては、分離分割発注による小規模工事の確保や、中小企業者への発注目標率の設定などにより、県内経済の活性化に配慮します。

 第5は、農林水産業の振興です。

(IWC2016SAKE部門の兵庫開催)
 IWC(インターナショナル・ワイン・チャレンジ)2016「SAKE部門」審査会が神戸市で開催されました。
 純米大吟醸酒や吟醸酒など9カテゴリーについて、1,200を超える銘柄の審査が行われた結果、59銘柄選出された金賞のうち、兵庫の酒が4銘柄選出されました。
 金賞受賞酒のうち、13銘柄で本県産山田錦が使用されており、山田錦育成80周年に花を添える結果になりました。
 この審査会の兵庫開催、日本酒チャリティ試飲会、また、審査員の田植え体験や蔵人との交流会等を通じ、兵庫の酒や酒米はもとより、日本の食や文化、観光の魅力を世界に発信しました。

(養父市国家戦略特区の推進)
 養父市が国家戦略特区の指定を受けて2年余りが経過しました。
 区域計画に位置付けられている11事業者全てが農業法人を立ち上げ、酒米など地域農産物を活用した新たな商品づくり、地元農家との連携によるニンニクやリンドウ等の産地づくり、朝倉山椒のブランド化、廃校した体育館や企業の空き倉庫を活用した植物工場の経営などに取り組まれています。今後、営農用機械や園芸用ハウスの施設導入など、経営基盤確立に向けて支援します。

(県産農林水産物の輸出促進)
 昨年のミラノ国際博覧会後、朝倉山椒や丹波黒大豆など県産農林水産物の輸出商談を重ね、本年4月から朝倉山椒のイタリアへの輸出が開始されました。東アジア市場に向け出展してきた香港に加え、パリやドバイで開催される世界有数の大規模食品展示商談会に初出展し、本県食材の販路開拓に取り組みます。

第6は、健康福祉対策です。

(社会保障と税の一体改革)
 G7主要国首脳会議における今後の世界経済下振れリスクに対して、国ごとに持てる経済対策をフル活用することとされたことや、力強さに欠ける個人消費の状況を踏まえ、昨日、安倍首相が、消費税率10%への引上げの2年半の延期を表明されました。
 現下の経済情勢を踏まえた場合、この延期はやむを得ないものと考えますが、厳しい財政事情と社会保障財源の充実のためには、税制度の安定化の実現が不可欠です。また、子ども・子育て支援や医療・介護サービスの充実など、予定どおり、国の責任において、これら施策が確実に実施されることを求めます。

(老老介護等に対する支援)
 本年4月、高齢の夫が高齢の妻の命を奪うという痛ましい事件が発生しました。
 老老介護等介護困難者を抱える家庭に対する支援のあり方が問われています。
 2025年問題も控え、地域での24時間見守り体制や家族への支援の充実など、その支援のあり方について検討を行い、体制を整備します。

(障害者の差別解消・権利擁護等の推進)
 本年4月、障害者差別解消法の施行に合わせ、相談センターを設置しました。社会福祉士等の専門家が相談に応じるとともに、その解決に向け法務局等関係機関との連携を行っています。
 また、地域協議会を設置し、障害者への配慮、権利擁護、ユニバーサル社会づくりを進めていきます。

(G7神戸保健大臣会合の開催)
 伊勢志摩サミットは、世界経済のリスク解消など共同宣言を発し、無事終了しました。この9月にはG7神戸保健大臣会合が開催されます。
 地元主催の歓迎行事、WHO神戸センターとの共催による高校生サミットなど、兵庫・神戸の魅力発信と歓迎機運の醸成に取り組みます。あわせて、「健康・医療」をテーマの特別展示会を開催し、兵庫・神戸の健康・医療関連産業を世界へ発信します。

(県立こども病院の移転・開院)
 県立こども病院が神戸市のポートアイランドへ、この5月1日に移転・開院しました。小児疾患の全県拠点病院として高度専門・特殊医療を提供するとともに、総合周産期母子医療センターとして、ハイリスクの妊婦や胎児、新生児に対応していきます。
 また、隣接地において、平成29年度下期の開設をめざし小児がん患者に重点を置いた「新粒子線治療施設」の整備を進めています。今後、両施設が一体となって、質の高い小児がん医療を提供していきます。

 第7は、交流と連携の基盤づくりです。

(外国人観光客の誘客促進)
 本県の外国人旅行者数が昨年に128万人を超え、過去最多を記録しました。
 7月には、アジア・中国へのゲートウェイ香港において、本県の文化的な魅力を広く発信し、県内への誘客促進を図るため、例年100万人の来場がある「香港ブックフェア」へ出展します。9月には、広東省で開催される「中国国際観光産業博覧会」に出展するなど、積極的なプロモーションを実施し、外国人観光客のさらなる誘客を図ります。

(旅館等の人材確保の推進)
 宿泊施設の稼働率が上昇傾向にある中、旅館等ではおもてなしを支える人材不足が大きな課題となっています。
 このため、観光産業のやりがいや魅力を伝える説明会・視察バスツアーをはじめ、合同就職説明会、就職支援セミナーを実施します。
 また、旅館での働き方の課題や改善の検討を行います。人材の確保・育成強化にも取り組みます。

(第11回世界閉鎖性海域環境保全会議(エメックス11)への参加)
 第11回世界閉鎖性海域環境保全会議(エメックス11)が、8月22日から27日にかけて、ロシアのサンクトペテルブルクで開催されます。
 「沿岸域・コミュニティのリスクマネジメント」がテーマですから、唯一、環境悪化の中からきれいな海を実現した瀬戸内海の再生を紹介します。また、世界の沿岸環境保全への取り組みや知見を共有し、今後の沿岸域環境管理の方向性を議論するなど、閉鎖性海域の環境保全における国際貢献を推進します。

(国際交流の推進)
 9月に南米パラグアイで行われる日本人入植80周年記念式典に訪問団を派遣します。
 あわせて、ブラジルパラナ州を訪問し、一層の交流推進を図るとともに、本県PRを行い、企業・観光客の誘致を図ります。
 本年3月の外資系企業サミットで在日フランス商工会議所から提案のあった経済フォーラムを、かねてより本県と交流のあるノール県、ノール商工会議所等と共に、神戸市内で開催します。次世代産業分野での日仏の先端技術や新しい取組等を紹介し、フランスとのビジネス交流を促進します。

(基幹道路ネットワークのミッシングリンクの早期解消)
 県土の骨格を形成し、広域的な地域間連携と交流を促進するため、基幹道路ネットワークのミッシングリンクの早期解消に取り組みます。
 今年度、大阪湾岸道路西伸部が新規事業着手されることとなりました。早期の整備完了に向け、有料道路事業の導入や、建設コストの縮減など国へ働きかけます。名神湾岸連絡線については、早期の都市計画手続の着手をめざします。
 播磨臨海地域道路については、5月に優先整備区間が選定されました。早期の事業着手に向け、国・県の役割分担を図り、ルート等の検討を進めます。
 北近畿豊岡自動車道については、八鹿日高道路は今年度内の供用、豊岡南ICから豊岡ICの間も新規事業着手されます。引き続き未着手区間の早期事業化、山陰近畿自動車道との接続部の調査着手を国へ求めていきます。
 山陰近畿自動車道については、浜坂道路の平成29年度供用開始の目途がたちました。さらなる整備を推進します。
 一方、今年度中の供用開始を予定していた新名神高速道路では、4月に橋桁落下事故が発生しました。西日本高速道路株式会社に対して、原因究明に基づく安全確保をはじめ、国道176号の早期通行止め解除を要請しています。本線の整備についても、早期に開通できるよう求めます。

 第8は、行財政構造改革の推進です。

(第3次行革プラン3年目の総点検)
 平成28年度は、第3次行革プランの策定から3年目にあたります。このため、「行財政構造改革の推進に関する条例」に基づき、総点検に着手しています。
 現行プランの推進状況の点検、時代の変化に対応した既存施策の見直し、国の政策動向を踏まえた対応、地域創生を実現するための新たな事業展開などの視点により、組織や定員・給与、行政施策、公社など、行財政全般について徹底した検証を行います。
 今後、県議会との協議、行財政構造改革審議会での審議、県民会議や市町、関係団体等の意見を踏まえながら、新たな行革プランの策定に向け取り組んでいきます。

 最後に、平成27年度決算見込みです。
 過日、出納を閉鎖し、現在、集計整理を進めています。これまでのところ、平成27年度決算は、第3次行革プランに基づく着実な改革の取組の成果もあり、実質収支、実質単年度収支とも、昨年度とほぼ同水準の黒字を確保できるものと見込まれます。

 これより、提出いたしました議案について、説明します。

 条例案件は、「建築基準条例の一部を改正する条例」 等5件です。
 建築基準法施行令の一部改正により、既存不適格建築物を増改築する場合に、耐火構造を有する部分については別の建築物とみなすこととして、一部基準を適用しないこととなったことに伴い、所要の整備を行うものです。
 その他案件は、兵庫県立芸術文化センター大規模修繕舞台照明設備工事の「契約の締結」 等7件です。
 専決処分承認案件は、兵庫県議会議員補欠選挙の執行のための「平成28年度一般会計補正予算」について、承認を求めるものです。

 以上で、提出議案の説明を終わります。
 議員の皆様におかれましては、よろしくご審議のうえ、適切なご議決をいただきますようお願いします。